工場の求人票、どこを見れば手取りが分かるか
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製造業の求人票は、同じ地域・同じ職種でも条件の幅がかなり大きいのに、 並べて比べると全部同じに見えます。 月給の数字だけで選ぶと、入ってから「前の方が良かった」になります。 採る側が求人票のどこに何を書いているか、順に見ていきます。
1. 月給の下限を見る(上限は自分の額ではない)
「月給20万円〜40万円」と書いてあったら、未経験で入る人が受け取るのは下限の20万円側です。 上限は、その職種で一番長い人・資格を全部持っている人まで含めた幅の端です。
見るべきは下限と、そこから何をすれば上がるのか。 資格手当がいくら付くのか、昇給は年いくらか。 ここが書かれていない求人は、面接で必ず聞いてください。
2. 交替勤務手当と夜勤手当は「額面が増えるだけ」ではない
工場求人で額面が高いものは、たいてい2交替・3交替です。 深夜割増(22時〜翌5時は25%以上増し)と交替手当が乗るので、 日勤専門より月に数万円変わります。
ただし、この上乗せ分は生活を夜に寄せた対価です。 交替勤務でいくら増えるのかを求人票から抜き出して、 「日勤のみ」の求人と上乗せ分を除いた金額で比べてください。 それでも勝っているなら本当に条件が良い会社です。
3. 固定残業代(みなし残業)が入っていないか
月給の中に「固定残業代◯時間分を含む」と小さく書かれていることがあります。 この場合、その時間までは働いても月給が増えません。
- 何時間分が含まれているか
- その時間を超えた分は別途支給されると書いてあるか
- 固定残業代を抜いた基本給はいくらか
この3つが書いていない求人票は、その時点で条件が比較できないと考えていいです。 基本給は賞与や退職金の計算根拠になることが多いので、 「基本給を低くして手当で盛る」形は後で効いてきます。
4. 年間休日は数字がそのまま生活に出る
工場は年間休日105日と125日が両方ある業界です。差は20日、丸3週間分です。
- 105日前後 = 週休2日だが祝日は稼働、という形が多い
- 120〜125日 = 土日祝が休み。大手やその系列に多い
月給が1万円高くても休みが20日少ないなら、時間あたりでは負けています。「年間休日」と「月給」はセットで比べるのが最低条件です。
5. 「賞与年2回」の横の数字
賞与欄は「年2回」だけの求人と、「年2回(前年度実績4.0か月)」の求人があります。 書いていない方は、無いか、少ないか、年によって出ないかのどれかです。 製造業は業績の波が賞与に出やすいので、 実績が書いてある会社の方が、その額を続けて出せている会社です。
残業の実態を、聞かずに確かめる方法
最近の若い人は、就職活動のときに夜、会社に電話をかけてみると聞きました。 誰かが出たら「この時間まで人がいる=残業している」と判断して、 その会社は受けない、というやり方だそうです。
考えたなと思いました。求人票にどう書いてあっても、夜に電話が繋がるかどうかは会社側が作れない。 募集要項より正直な情報が出ます。
ただし、これだけで決めるのは早いです。守衛や当番が出ることもあるし、 製造業は交替勤務で夜も人がいるのが普通の会社があります。 繋がったから残業漬け、とは限りません。「なぜ夜に人がいるのか」まで面接で聞いて初めて判断材料になります。 逆に言えば、そこを聞かれて説明できない会社は避けた方がいい、 という使い方ができます。
比べる項目を先に決めておく
求人を見始めてから条件を考えると、目の前の1社が良く見えます。 見る前に、この5つを自分の数字で埋めてください。
- 手取りの下限(額面ではなく手取りで)
- 夜勤をやるか、やらないか
- 年間休日の下限
- 通勤時間の上限
- 転勤の可否
ここが決まっていれば、条件に合わない求人を読む時間がゼロになります。 逆にここが空欄のまま動くと、辞めた後で条件を落とす人の典型パターンに入ります。
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